教会の中が静まり返り、音楽が流れ始めた。全員の視線が後方の大きな扉に向けられ、その扉がゆっくりと開いた。
淡いパウダーブルーのドレスと同色の花冠を身につけたアビゲイルとアリエルが、小さく笑いながら入場してきた。彼女たちは小さな花びらのバスケットを持ち、歩きながら通路に花びらを撒いていった。
その後ろをブーケを持ったマリッサが歩いていた。彼女のブライズメイドドレスはフラワーガールたちの衣装よりも濃い色調だった。彼女の目は、ゲストたちと前方の花で覆われた通路を見渡していた。
アビーとアリエルが祭壇に到着して横を向くと、マリッサも少し離れた場所で立ち止まった。
会衆が立ち上がり、ウェディングドレス姿に輝くソフィーがラファエルの腕を取って入場口に現れた。
本来ならフリントが花嫁を送る役目だったが、病気で車椅子での参列となり、自らラファエルにソフィーを送る役を推薦した。
ソフィーはベールを通してジョセフを見つめながら、小さな微笑みを浮かべた。ラファエルがステージにいないため、ディーンが彼の代わりにベストマンを務めることになった。
ソフィーの視線は祭壇の前で司祭の隣で待つ新郎に固定されていたが、ラファエルの注意は花嫁でも新郎でも祭壇でもなく、今やステージ近くに立つマリッサに向けられていた。
マリッサは少し顔を向け、一瞬眉をひそめた。
「今はダメよ!」と彼女は無言で口を動かし、彼と視線を合わせた。ラファエルの目は熱を帯びていた。彼女の一目、一触れ、一言で、彼の下半身は硬くなってしまう。
彼女を見るたびに、激しく抱きたくなった。彼女に近づくたびに、腕の中に抱き締めたくなった。
「ラファエル。ステージに上がるの手伝って?」ベールの向こうからソフィーが歯を食いしばって言った。「マリッサを見つめるのは後にして。もう!」
ラファエルは素早くうなずき、ジョセフにグータッチをした。「彼女を大切にしろよ!」
ソフィーの心は温かくなった。ラファエルは彼女の真の友人だった。彼女は常に彼を兄のように思っていた。
司祭が話し始めると、ラファエルは観客席の最前列に座るはずだったが、妻の隣に立つことを選んだ。
彼は妻に近づき、遊び心のある声で囁いた。「やあ、愛しい妻よ。」