柴田裕香の目に暗い色が走り、また笑って言った。
「まあまあね」
内田和弘が尋ねた。「聞いたところによると、彼は灰原優歌のために学校に来たんだって?」
柴田裕香は少しずつ拳を握りしめながら、気にしていないふりをして言った。「彼女の保護者の電話番号は、三兄のものになってるわ」
その言葉に、内田和弘の目に嫌悪の色が走った。
灰原優歌はそんなにも、自分と柴田家との関係を人に知らせたいのか?
柴田裕香は彼を見て、また高慢に笑った。
軽蔑的な口調で、「安心して、私が皆に知らせるわ。柴田家には唯一無二の柴田裕香しかいないって」
灰原優歌に何ができるというの?
すべてが期待外れで、ただの笑い者よ。
そう考えると、柴田裕香は突然口角を上げ、SNSを開いて投稿した。
【柴田裕香:新曲目よ[可愛い]】