第105章 口を閉じるか、それとも入院するか?

ふふ。

灰原優歌が友達を連れてくるのか、それとも大物を連れてくるのか、彼には分かっていた。

金井雅守が灰原優歌に興味を持っているようで、ずっと話題を探して雑談をしているのを見て、内田和弘のイケメンな顔は不機嫌そうに曇った!

彼は拳を強く握り締め、目には冷たい光が宿っていた。

灰原優歌は本当に運がいい。

初対面だというのに、金井先生は灰原優歌を研究所に受け入れることを決め、彼のことは全く考慮していなかった。

……

しばらくして。

校長は非常に不機嫌な顔で戻ってきたが、多くを語らず、ただ灰原優歌にイメージに気をつけるように、何かあれば先生に相談するようにと言っただけだった。

この件は、確かに隣にいる金井雅守たちの前では話しづらい。

彼は監視カメラの映像を確認したが、殴られた男子生徒は見知らぬ顔で、永徳の生徒ではなかった。

その男が廊下に現れた時、佐藤知行の服を掴んでおり、佐藤知行は怪我をしていた。

その後、二人は監視カメラの死角に入った。彼らは想像するまでもなく、その男が佐藤知行に何をしようとしていたのか分かっていた。

しかし、さらに意外だったのは。

しばらくして、灰原優歌が現れ、同じように死角に入り、中で何が起こったのかは分からない。

しかし約十数分後。

男は灰原優歌に髪を掴まれ、突然監視カメラの範囲内に現れ、灰原優歌に押さえつけられて制裁を受けた。

その手段があまりにも容赦なく、世間を知る中年の彼でさえ背筋が凍るほどだった。

しかし。

校長がこの件はこれで解決したと言うのを聞いて、多くの人は心中穏やかではなかった。

生活指導主任は目を見開いて、「校長先生、灰原優歌はこれは学校内暴力です!どうしてそれを容認するのですか……」

「何を馬鹿なことを言っているんだ??!」

校長は怒り、顔を青くして、「外部の不良が学校に入り込んで、我々の生徒を困らせているのに!生活指導主任としてそれを知らなかったくせに、学校内暴力なんて言う面の皮があるのか??」

生活指導主任はそれを聞いて、顔が真っ青になった。殴られた男が学校の生徒ではなかったとは思いもよらなかった。

しかし灰原優歌が人を殴ったのは自分の目で見たのだから、それは間違いない!

校長は話題をそらし、明らかに前科のある灰原優歌をかばっているのだ!