第144章 生命が終わるまで泣かせてやる!

A.M.計算研究所。

「おじい様、おじい様、これで喜んでくれるでしょう!」

若者は興奮して金井雅守の前まで走ってきた。

「お前こそ死ねよ」

金井雅守は手を後ろに組んで、無表情で花に水をやっていた。

「……柴田家が大変なことになったんです。ずっと気になっていたマーカス研究所のあの大物のことですが、今度こそ、『あの方』が姿を現さないはずがありません!」

若者は話し終えると、柴田家で起きた出来事を金井雅守に説明した。

しかし予想外にも、金井雅守は話を聞き終わるとすぐに彼の後頭部を叩いた。「お前、頭がおかしいのか??

こんな時に、柴田おじい様がまだ病床にいるというのに、そんなどうでもいいことを話してるんだ!??」

若者は殴られて少し呆然としたあと、悔しそうに言った。「でも、あの大物がいるじゃないですか……」