第141章 おじいさまを守っても無駄

「院長、柴田さん、これを見てください……」

若い医師は顔を引き締め、携帯電話を二人に差し出した。

トレンドの一位に上がっていた。

#柴田浪アンチ#

原因は柴田浪のアンチが病院のセキュリティシステムに侵入し、まず柴田大旦那の薬を取り替え、さらに挑発的に病院の公式アカウントをハッキングして、堂々と公表したことだった。

さらには、自分が存在する限り、柴田浪の平穏な生活は終わりだと広く宣言した。

このようなアンチの行為は海外では珍しくないが、国内ではほとんど聞いたことがなかった。

しかし今。

柴田浪は目を真っ赤にし、思わず歯を食いしばり拳を握りしめた。

「このクソ野郎……」

自分を憎むなら自分を狙えばいい。なぜ家族を巻き込む??!

「浪、深く考えるな。この件はしっかり調査する」柴田裕也は彼の肩を叩いた。