第140章 お姉ちゃんこそが子供

「澄辰のうさぎさんなの?」

「うん!」

灰原優歌は小さな子供が彼女の部屋に入り込み、ベッドサイドのコンセントを探し、慣れた様子でうさぎのライトをベッドの横に置くのを見ていた。

電源を入れると、うさぎから柔らかな白い光が放たれ、雰囲気までなんだか温かく可愛らしくなった。

自分の作品を見て満足げな様子の小さな子は、灰原優歌を嬉しそうに見上げ、彼女の足に抱きついて甘えるように言った。

「これで、うさぎさんが澄辰の代わりにお姉ちゃんを守ってくれるの!お姉ちゃんはもう怖くないよ!」

灰原優歌は小さな子の可愛らしさにほとんど溶けそうになり、しゃがんで抱きしめてキスをした。

「ありがとう、澄辰。でも澄辰にうさぎさんがなくなっちゃうけど、どうするの?お姉ちゃんは子供のものを取っちゃいけないわ」