「これは……もしヤブ医者じゃなかったら?」
青年は思わず躊躇した。
「だからこそ、投稿するんだ!」
マネージャーは冷笑して言った。「もしその人が柴田おじい様を治してしまったら、その後で投稿しても意味がない。むしろこうすることで、灰原優歌が賭けに出たと思う人が増えるだろう」
「分かりました」
青年は頷き、もう灰原優歌たちを追跡するのを止めた。
……
「所長、灰原さん、さっき誰かが私たちを尾行して盗撮していました」
アシスタントの言葉を聞いて、小籠包を食べていたスティーブンは、むせそうになった。
「なぜ早く言わなかったんだ?!」
その時、灰原優歌はゆっくりと言った。「見てました。大丈夫です、後で消しに行きます」
この言い方だと、知らない人は灰原優歌が自分の投稿を消すつもりだと思うだろう。