第278章 大会に参加(加更)

「……」

土屋遥は唇を動かしたが、結局何も言わなかった。

画面にスコアランキングが表示されると、後ろの男子たちはそれを見て、一瞬凍りついた。

自分たちの目が、おかしくなったのか??

一位の【PYG】って、どういうことだ???

この戦績、ありえないだろ??

他のチームメンバーは修行僧みたいに、キルが全然ないのか???

「土屋兄さん、二位はあなたですか?」後ろの男子が震える声で尋ねた。

土屋遥はまだキルがあったけど。

後ろの数人は、まるで世の中を救いに来たかのようだった。

土屋遥は言葉を失った。

そんな時、灰原優歌が土屋遥を一瞥した。

その一瞥は、とても意味深だった。

土屋遥:「……」

「灰原様、すげえ!」後ろの男子が、興奮して叫んだ。

「誰?誰が灰原様?」

午後の自習時間、物理の先生がちょうどクラスに来て、物理コンテストに参加したい人がいるか聞きたがっていた。

しかし、先生が懇々と説明しても、誰も反応しなかった。

その時。

教室はまだ静かなままだった。

「様付けされるくらいなら、立って先生に顔を見せてくれませんか?」物理の先生が冗談めかして言った。

灰原優歌:「……」

最後に。

物理の先生の視線を受けて、灰原優歌はゆっくりと立ち上がった。

「越智先生。」

灰原優歌が立ち上がると、物理の先生の目が輝いた。

「よし!じゃあ君に決定!さすが私の学級委員!勇気可嘉だ!!」

灰原優歌:「?」

彼女は先生が先ほど壇上で何を言っていたのか全く聞いていなかったが、なんとなく嫌な予感がした。

灰原優歌は後ろを振り向いて佐藤知行を見た。目配せで、物理の先生が何をしようとしているのか教えてほしいと伝えた。

その時。

佐藤知行が立ち上がった。「越智先生、私が参加させていただきましょう。物理コンテストは……灰原さんはあまり好きではないと思います。」

話が終わると。

突然、森谷美貴が笑い声を上げ、皮肉っぽく言った。「そうですよ、越智先生。灰原優歌がコンテストに参加して、どんな結果になるか、先生もよくご存知でしょう?

灰原さんに恥をかかせる必要はないでしょう?」

「森谷美貴、まともに話せないのか?」土屋遥は冷たい目で見た。

土屋遥が堂々と灰原優歌を擁護するのを聞いて、森谷美貴の心はさらに歪んでいった。