柴田裕香は血のつながりのない母と義母を一緒にステージに上げて花束を贈り抱き合うことができるなんて、まさに姫君の運命を持っているわ。
そして。
間もなく、柴田裕香は再び大勢のファンを獲得し、多くのメディアアカウントが彼女の美しさと優しさを称賛した。
しかし。
数日も経たないうちに、柴田の母は長男にほとんど天に昇りそうなほど怒らされた!
前回柴田陸信が警告したのに、彼女は気にしなかった。その結果、翌日、柴田陸信は彼女のカードを止めてしまった!!?
さらに、秘書に伝えさせたのは、今後何か買いたいものがあれば、全て領収書を持って精算しなければならないということ……
こんな年になって、まさか自分の息子にこんな仕打ちを受けるなんて!!?
……
7組。
「灰原様、来いよ。ゲームをしない人生は不完全だよ。安心して、土屋兄さんが引っ張ってあげるから!」
土屋遥は灰原優歌が反応する間もなく、彼女のスマートフォンを奪い取り、ゲームをインストールしようとした。
「そういうのは好きじゃないの。」
灰原優歌は思わず眉をひそめ、拒否した。
「もしかして負けるのが怖いの?灰原様?こんな日が来るなんて??」
土屋遥は何か大変なことを発見したかのように、わざと大声で言った。
そのため後ろにいた佐藤知行も、彼を見る目が特に慈悲深く同情的になった。
灰原優歌:「……」
しばらくして。
土屋遥が彼女のためにスマートフォンにソフトをインストールし終わると、また文句を言わずにはいられなかった。「お前のスマホの画面、俺よりもシンプルじゃないか?」
女の子らしいピンク色の可愛らしい画面もない、これじゃ女子の仲間から追放されちゃうよ。
「あなたも色々と大変そうね。」
灰原優歌は彼に微笑んだ。
「……」
土屋遥は灰原優歌のアカウントを登録し終えると、「ゲームが終わった後、俺のことを崇拝しすぎないでほしいな。」と言った。
「……」
灰原優歌はまぶたを少し持ち上げ、自分のiPadを見てから、最後にはスマートフォンを受け取った。
しばらくして。
チーム戦が始まると、灰原優歌はまるで仏教徒のように、漁りもせず人も殺さず、ただ土屋遥の操作を見ているだけだった。
しかし、マッチングした相手があまり上手くなかったせいか、土屋遥は少し引っ張るのが大変そうだった。