第277章 灰原様の一方的な修羅場(加更)

柴田裕香は血のつながりのない母と義母を一緒にステージに上げて花束を贈り抱き合うことができるなんて、まさに姫君の運命を持っているわ。

そして。

間もなく、柴田裕香は再び大勢のファンを獲得し、多くのメディアアカウントが彼女の美しさと優しさを称賛した。

しかし。

数日も経たないうちに、柴田の母は長男にほとんど天に昇りそうなほど怒らされた!

前回柴田陸信が警告したのに、彼女は気にしなかった。その結果、翌日、柴田陸信は彼女のカードを止めてしまった!!?

さらに、秘書に伝えさせたのは、今後何か買いたいものがあれば、全て領収書を持って精算しなければならないということ……

こんな年になって、まさか自分の息子にこんな仕打ちを受けるなんて!!?

……

7組。

「灰原様、来いよ。ゲームをしない人生は不完全だよ。安心して、土屋兄さんが引っ張ってあげるから!」

土屋遥は灰原優歌が反応する間もなく、彼女のスマートフォンを奪い取り、ゲームをインストールしようとした。

「そういうのは好きじゃないの。」

灰原優歌は思わず眉をひそめ、拒否した。

「もしかして負けるのが怖いの?灰原様?こんな日が来るなんて??」

土屋遥は何か大変なことを発見したかのように、わざと大声で言った。

そのため後ろにいた佐藤知行も、彼を見る目が特に慈悲深く同情的になった。

灰原優歌:「……」

しばらくして。

土屋遥が彼女のためにスマートフォンにソフトをインストールし終わると、また文句を言わずにはいられなかった。「お前のスマホの画面、俺よりもシンプルじゃないか?」

女の子らしいピンク色の可愛らしい画面もない、これじゃ女子の仲間から追放されちゃうよ。

「あなたも色々と大変そうね。」

灰原優歌は彼に微笑んだ。

「……」

土屋遥は灰原優歌のアカウントを登録し終えると、「ゲームが終わった後、俺のことを崇拝しすぎないでほしいな。」と言った。

「……」

灰原優歌はまぶたを少し持ち上げ、自分のiPadを見てから、最後にはスマートフォンを受け取った。

しばらくして。

チーム戦が始まると、灰原優歌はまるで仏教徒のように、漁りもせず人も殺さず、ただ土屋遥の操作を見ているだけだった。

しかし、マッチングした相手があまり上手くなかったせいか、土屋遥は少し引っ張るのが大変そうだった。