三浦雅子は通りで内田和弘とばったり出会った。
「和弘!」
三浦雅子は期待を込めた眼差しで内田和弘を見つめ、「A.M.計算研究所の皆さんは承諾してくれたの?いくらでも構わないって、伝えてくれた?」
「雅子さん、申し訳ありません。A.M.計算研究所には確かに二人ほど可能な人がいます。一人は金井様で、もう一人は……以前私も接触したことのある人です。」
内田和弘は落ち着いた声で言った。「でも、その方は承諾してくれませんでした。」
それを聞いて、三浦雅子は内田和弘の手を握り、「和弘、その人が誰なのか教えて!私が直接会いに行くわ!」
三浦国富は継父だったが、三浦雅子にとても良くしてくれ、実の娘のように接してくれた。だから三浦雅子も三浦家に何か起こることを望んでいなかった。
「その方はY.G.ですが、会うことは難しいでしょう。A.M.研究所は彼女を非常に重要視していて、セキュリティも万全です。」