第372章 お嬢様(修正・2章分)

銃声が突然鳴り響き、誰も反応する間もなかった。

先ほどの吉村咲耶の射撃のように、調整のために一時停止することもなかった。

銃声が途切れることなく、連続して響き渡った。

今射撃している人物が、本当に射撃の技術を知っているのかと疑わずにはいられなかった。

しかし、結果は予想外だった。

的を数えていた店員は一瞬呆然とした後、慌てて言った。「え、えっと、9点が1発...」

最低点を聞いて、周りの人々は凍りついたように固まった。得意げな表情を浮かべていた吉村咲耶の顔は、歪むほど変わっていた!

先ほど灰原優歌が試し撃ちをした時は、高得点に全く届かなかったのに!

これは一体どういうことなの???

「9発は...10、10点です...」

店員も二度目のこのような神業的な成績に遭遇し、夢を見ているのではないかと疑うほどだった。