土屋遥「……」
佐藤凡々くんは適当に言っていたわけではなく、本当に同じ席の子の熱狂的なファンだったのだ。
朝礼の時間になり、クラスの生徒たちは運動場に集まった。
コンテストの審査員の先生たちも来ているのが見えた。
「森下先生、遠路はるばるお疲れ様でした」
教務主任は笑顔を浮かべた。
「いいえ、貴校も実力者揃いですね。物理コンテストで上位5名のうち、3名も貴校の生徒さんでしたから!」
森下先生は意味深な目で教務主任を見て、「侮れませんね」と言った。
それを聞いて、教務主任の笑顔はさらに輝いた。
「本当ですか?それは生徒たちが頑張ってくれたということですね!」
「こんな素晴らしい成績は、努力だけでは得られないでしょう」と森下先生は感慨深げに言った。
満点の答案を採点した後、出題者の木本先生は一晩中眠れなかった。