第357章 Y.G.にもこんな日が

土屋遥「……」

佐藤凡々くんは適当に言っていたわけではなく、本当に同じ席の子の熱狂的なファンだったのだ。

朝礼の時間になり、クラスの生徒たちは運動場に集まった。

コンテストの審査員の先生たちも来ているのが見えた。

「森下先生、遠路はるばるお疲れ様でした」

教務主任は笑顔を浮かべた。

「いいえ、貴校も実力者揃いですね。物理コンテストで上位5名のうち、3名も貴校の生徒さんでしたから!」

森下先生は意味深な目で教務主任を見て、「侮れませんね」と言った。

それを聞いて、教務主任の笑顔はさらに輝いた。

「本当ですか?それは生徒たちが頑張ってくれたということですね!」

「こんな素晴らしい成績は、努力だけでは得られないでしょう」と森下先生は感慨深げに言った。

満点の答案を採点した後、出題者の木本先生は一晩中眠れなかった。