第381章 母校の栄誉は、私が守る必要がある

その後。

灰原優歌は振り向いただけで、少し意味ありげな笑みを浮かべ、淡々とした目で彼女を一瞥した。

彼女の眼差しには軽蔑はなかったが、相手にする気がないという気だるそうな様子だった。

これに柴田裕香は大きな侮辱を感じ、さらに怒りが込み上げてきた!

柴田裕香は笑顔を引きつらせながら、さらに優しく言った。「優歌、もしかして上に書いてあることが分からないの?」

しかし。

後ろの席の数人は、はっきりと聞き取っていた。

このコンテストの首位が理解できない??

二位の人が一問解けたのに、彼女は読むことすらできない!!?

その瞬間、皆は灰原優歌というコンテスト首位を非常に疑わしく思った。

「何を焦っているの?解ける人が来たわ。」

灰原優歌はゆっくりと言った。

それを聞いて、柴田裕香の目の奥に嘲りの色が浮かんだ。「そう?先生でさえ解ける人が見つからないのに、あなたは誰が解けるか知っているの?」

すると。

我慢できなくなった人が嘲笑い始めた。「できないならできないって言えばいいのに、何を言い訳してるの。」

「このコンテスト首位って、本当なの?」

「解答時間がもうすぐ終わるのに、今になって誰かができるって言って、後で雲大がレイ大に2点負けたら、彼女のせいじゃないの??」

周りから悪意のある非難の声が絶えなかった。

雲大の学生たちまでもが、思わず振り向いて灰原優歌を見つめ、目に嫌悪感を浮かべていた。

カンニングした学生が、ここに座る資格があるのか?

場の状況を見て、内田和弘もただ淡々と灰原優歌を一瞥しただけで、その後も問題を観察し続けた。

結局、灰原優歌は自業自得だし、彼とは何の関係もない。

このとき。

柴田裕香は心の中でスッキリしたような気分になり、さらに笑いながら尋ねた。「じゃあ、もし誰も来なかったら、あなたは……」解答するつもり?

突然。

可愛らしく澄んだ女の子の声が響いた。「先生??!」

皆が振り向くと、花柄の傘を抱えた女の子がいて、とても整った顔立ちをしていた。

そして。

後ろの席にいた伊藤西紀は、自分が探していた人の姿を見つけ、すぐに目を輝かせて前に歩み寄った。

「先生……」

伊藤西紀の言葉が終わらないうちに、突然後ろの襟をつかまれた。