第380話 コンテスト1位が挑戦する?

次の瞬間。

レイ大の学生代表が立ち上がり、鋭い眼差しで内田和弘を見つめた。「すごいですね」

内田和弘は外国語が堪能で、謙虚な態度を保ちながら答えた。「たまたまです」

「そうですか?」

レイ大の男子学生は再び笑みを浮かべた。「確かに、この問題は解けましたが、雲大は私たちとの点差がまだまだ大きいですよ。

追いつくためには、少なくともあと七問正解する必要があります」

レイ大の数学部は、やはり看板学科だけあって、雲大は今回の交流戦で完敗寸前だった。

「もし貴校が許可するなら、雲大の先輩方の代わりに解かせていただきたいのですが」

内田和弘のこの謙虚な発言に、高校三年生に面目を失った先輩たちの表情が少し和らぎ、彼への印象も良くなった。

「どうぞ、誰が代わっても同じことです」金髪碧眼の男子学生は嘲笑いながら、自分たちの問題を変えるよう指示した。