必死でプロジェクトを進めているティッキーとジェースミンは、このメッセージを見て、感動で涙が溢れ、複雑な気持ちになった!!!
本来なら、先生は彼らを嫌っているはずだと思っていた。次の瞬間には、マーカスに報告して、インターン生を二人とも変えたいと言うかもしれないと。
しかし、思いがけず、先生はローシェル学術交流会の招待状まで彼らに渡したのだ!!
これは誰もが必死になって参加したがる学術交流会なのに!!!
「あれ、先生はどうやってローシェル学術交流会の招待状を手に入れたの?」ティッキーは一瞬呆然として、困惑しながら尋ねた。
この学術交流会の招待状は、学術界のトップレベルの人々しか手に入れられないものだ。
確かに先生は凄腕だが、業界内では、まだ確固たる研究成果を出していないはずなのに。
その時。
前でプロジェクトに没頭していたマーカスが、突然顔を上げた。「ああ、君たちに言うのを忘れていた。ブサカ賞の方から君たちの先生に、授賞式の見学に来てほしいと特別招待があったんだ。
審査員たちの話では、君たちの先生のプロジェクトは今回のブサカ賞には間に合わなかったから、先生に会場の雰囲気を見てもらって、次回に向けてということらしい。」
ティッキー、ジェースミン:「??!」
そんなことができるのか???
これはK.Z.ブサカ賞、コンピューター分野の最高賞なのに!!!
マーカスは少し笑って、彼らの驚きを見透かしたように、ゆっくりと言った。「これがY.G.というものさ。お前たち二人、彼女の足を引っ張るなよ。」
ローシェル学術交流会からの招待については、おそらくブサカ賞の方の情報を知って、灰原優歌に先に好意を示したのだろう。
結局のところ、一般大衆にとって、「Y.G.」はまだ非常に馴染みのない存在だ。
そしてローシェル交流会は毎年、最高峰の研究者たちをトリとして招待しているから、当然灰原優歌と良好な関係を築きたいと考え、将来、灰原優歌が顔を立ててくれることを期待しているのだろう。
マーカスは思わず嘲笑した。
この二人の若造は、自分たちがどれほどの大物の後ろ盾を得たのか、まだ分かっていないのだ。
「私たち、本当に灰原先生の足を引っ張っているんでしょうか?」ティッキーは興奮が収まった後、何かを思い出したように、暗い表情になった。