第515章 お兄さんも好き

これは進歩の速さの問題なのか???

「そんなはずない……灰原優歌が理科総合で満点を取るなんて??!」

誰かが思わず疑問を投げかけた。

柴田裕香はその言葉を聞いて、思わず両手を握りしめた。

さっき内田和弘の答案を見たら、理科総合で十数点も減点されていた。

灰原優歌が満点なんて、あり得ない……

柴田裕香の目の奥には暗い影が宿っていた。

絶対にあり得ない。

灰原優歌にそんな実力があるはずがない!?

「どうやら、油断しすぎたようね」と三浦雅子は冷ややかに言った。

柴田裕香は長い間黙り込んでから、ようやく冷静さを取り戻した。

彼女は言った、「負けない、私は絶対に負けない」

音楽協会の枠を手に入れさえすれば、灰原優歌が一位を取ったところで意味がない。

音楽協会の価値に比べれば、それなど取るに足らないことだ。