これは進歩の速さの問題なのか???
「そんなはずない……灰原優歌が理科総合で満点を取るなんて??!」
誰かが思わず疑問を投げかけた。
柴田裕香はその言葉を聞いて、思わず両手を握りしめた。
さっき内田和弘の答案を見たら、理科総合で十数点も減点されていた。
灰原優歌が満点なんて、あり得ない……
柴田裕香の目の奥には暗い影が宿っていた。
絶対にあり得ない。
灰原優歌にそんな実力があるはずがない!?
「どうやら、油断しすぎたようね」と三浦雅子は冷ややかに言った。
柴田裕香は長い間黙り込んでから、ようやく冷静さを取り戻した。
彼女は言った、「負けない、私は絶対に負けない」
音楽協会の枠を手に入れさえすれば、灰原優歌が一位を取ったところで意味がない。
音楽協会の価値に比べれば、それなど取るに足らないことだ。