海野桜は恥ずかしそうに笑って言った。「まだ決めていないの。よく考えてから話すわ」
彼女の人生は他人とは違い、簡単には出口が見つからない。何に対しても迷いと疑問を抱えているから、しっかりと考える必要があった。
「何を学ぶにしても、あなたならきっとうまくいくわ。頑張って!」橋本友香は彼女を励ました。
「うん!」海野桜は笑顔を見せ、心も希望に満ちあふれた。
未来の違った、素晴らしい、新鮮な生活に、希望を抱いていた。
しかし、彼女の良い気分は長く続かなかった。
橋本友香と別れた後、海野桜が家に帰ると、伯父と伯母もいた。
「桜、こっちに来なさい。今日、東山裕とどんな話をしたの?まだ離婚するつもり?」張本花江は彼女を見るなり尋ねた。
海野桜は頷いた。
浜田英司は不機嫌そうに眉をひそめた。「お前はまだ離婚するつもりか?言っておくが、たとえ離婚するにしても、東山家からの補償金は絶対に少なくしてはいけないぞ!」