第155章 海野桜、私は同意しない

「おじいちゃん、離婚は本気なの!あなたは私が離婚したいなら同意すると言ったでしょう?」海野桜は期待に満ちた目で彼を見つめた。「おじいちゃん、たとえ財産を獲得してくれても、全部返すわ!」

「桜、お前は……」浜田英司は彼女に呆れ果てていた。

彼らは彼女のためを思ってのことなのに、なぜこうも分かってくれないのか。

東山一族はあれほど裕福なのに、数十億円くらい要求しても全く問題ないはずなのに!

海野桜は本当に愚かすぎる!

海野桜は伯父夫婦の態度など気にせず、ただ浜田統介を見つめた。「おじいちゃん、これが私の唯一の願いなの。」

浜田統介は表情を引き締め、複雑な眼差しで彼女を見た。

この子は一体どうしたというのか?

なぜ東山裕と離婚することにこだわり、こんなにも強い意志を持っているのか?