「桜ちゃん、私たち二人でこんなに多く頼んで、食べきれるの?」橋本友香は少し心配そうに尋ねた。
海野桜は幼い頃からお金の使い方を知らなかったが、いつもこんな風に使うわけではなかった。「食べきれなくても大丈夫よ。美味しければいいの」
「私も割り勘で払うわ」橋本友香が提案した。
海野桜は手を振って、「いいの、おじいちゃんからもらったお小遣いを、たくさん貯めてあるの。使い切れないくらいよ。適度に使うのは問題ないわ。とにかく今日は私のおごり!」
橋本友香は微笑んで、もう争わなかった。「桜ちゃん、よくここに来て食べるの?」
海野桜は首を振った。「そうでもないわ。一、二ヶ月に一回くらいかな」
ただし以前は、いつも東山裕のお金で食べていた。
橋本友香は何かを思い出したように、微笑んで言った。「お兄さんもよく来るわ。みんなここが好きみたいね」