橋本友香は笑顔を見せて、「いいわよ、案内するわ。お昼は一緒に食堂で食べましょう!」
「うん!」
海野桜は早めに来たので、教室に着いた時はまだ授業が始まっていなかった。
彼女は大学一年生として授業に参加していたが、クラスメートはまだお互いに慣れていなかったので、彼女が今日から来たことを誰も知らなかった。
さらに海野桜は隅に座っていたので、なおさら誰も彼女に気付かなかった。
教室に戻ってきて、海野桜の心は感慨深かった。
そして真面目に勉強していた。これが最後のやり直しのチャンスだから、もう時間を無駄にはできないと思っていたからだ。
そうでなければ、二度目の人生をやり直すチャンスはないだろう……
一日が終わり、海野桜は頭がクラクラするほど勉強した。多くの知識は、先生が説明しても理解できなかった。
しかし海野桜は落ち込まなかった。しばらく慣れれば、きっと進度に追いつけると信じていた。
海野桜が車で家に帰った時には、すでに夕食の時間だった。
彼女は大きな本の袋を持って、嬉しそうにリビングに入り、「おじいちゃん、学校から帰ってきたよ!」と声をかけた。
彼女は今学生だから、わざと「学校から」という言葉を付け加えた。
ところがリビングにはおじいちゃんの他に東山裕もいた!
海野桜の笑顔はすぐに崩れ、不機嫌そうに彼を見て、「また来たの?誰が入れたの?昨日、誰も入れちゃダメって言ったでしょ?」
おじいさんはわざと厳しい顔をして、「この子ったら、おじいちゃんを責めるつもり?私が入れたんだよ」
海野桜:「……」
彼女は鞄を置きながら、不満そうに東山裕を睨んで、「また何しに来たの?」
彼は忙しいはずなのに、以前は会うのも久しぶりだったのに。
最近は毎日来て、追い払っても追い払っても、厚かましすぎる。
東山裕も怒らず、淡々と言った。「用事があって来たんだ。どんな用件かは、夕食後に話そう」
そうしないと、彼女が食事を楽しめないかもしれないと心配したからだ。
海野桜は疑わしげに、「一体何の用なの?言わないなら、食事させないわよ」
浜田統介は彼らの言い争いを見なかったふりをして、立ち上がって言った。「さあ、みんな食事にしよう。おじいちゃんはお腹が空いたし、君たちも空いているだろう」