第202章 思うのはやはり海野桜

浜田統介は愕然として「わざとだったのか?!」

海野桜は実は故意ではなかった。先ほど本当に心が乱れていて、少し言葉を選ばずに話してしまっただけだった。

でも、そう言ったことを後悔はしていない。

もしこれで東山裕が諦めて、もう関わりを持たなくなるなら、みんなにとって良いことだ。

なぜなら、彼らはもうこれ以上縺れ合うことはできないから。

彼女は彼の気持ちに応えることができず、彼はますます苦しむだけで、彼女の心も影響を受け、悪循環に陥る。前世で彼に執着した全てと何が違うというのか。

彼女は以前の行いを既に後悔している。だから今世は、感情の縺れで心を消耗したくない。

そう、海野桜には今世でやりたいことがたくさんある。

唯一やりたくないのは、感情に触れることだ。

永遠にやりたくない……