「東山様、お邪魔して申し訳ありません!林馨さんの件について警察署で調査にご協力いただきたいのですが、よろしいでしょうか!」警察官は来るなり直接言った。
ホテルで林馨が汚された事件は、今でも進展がない。
警察は東山裕の潔白を証明する証拠を見つけられなかった。
もちろん、東山裕が確実に犯人だという決定的な証拠もない。
そのため警察は今日、彼らを警察署に連れて行き、もう一度しっかりと事情を聴きたいと考えていた。
突然警察に邪魔されて、東山裕が食事を済ませたいと思っても、海野桜にはもう食欲がなかった。
彼女の林馨に対する嫌悪感は、その名前を聞くだけで気分が悪くなるほどだった。
東山裕は彼女の気持ちを理解し、仕方なく運転手に彼女を先に送らせ、自分は警察と警察署へ向かうことにした。