もともと寒い冬に、さらに大雨が降り、外に出るのが怖いほど寒かった。
海野桜は寒がりで、家に引きこもりがちで、どこにも行きたがらなかった。
東山裕は彼女を他の国で冬を過ごすように誘ったが、おじいちゃんから離れたくないという理由で断った。
そして彼女は東山裕と同棲したくなかったので、毎日デートに出かけるしかなかった。
早朝、海野桜は自分をしっかりと包み込み、ふわふわの白いマフラーを巻いて、東山裕と出かけた。
車に乗ると、突然車内の暖かさを感じ、海野桜は思わず震えた。
でも、彼女は甘く微笑んだ。
なぜなら東山裕は彼女を迎えに来るたびに、暖房を常につけっぱなしにして、彼女が乗った瞬間から暖かさを感じられるようにしていたから。
「君へのプレゼントだよ」東山裕は突然バラの花束を取り出して彼女に渡した。