第294章 まさか……終身監禁

彼女は監禁される苦しみを知っていた。

最も愛し、敬愛する人がここで苦しんでいるのを見て、彼女の心の痛みは誰にも分かるはずがなかった。

海野桜も、必ず祖父を救い出すと誓った。

しかし、どんなに尋ねても、浜田統介は何も話さず、ただ事件は自分がやったと言うばかりだった。

海野桜が必死に懇願しても、彼は話そうとしなかった。

「桜や、具体的な経緯は、祖父は話したくないんだ。でも、これは祖父がやったことだから、お前たちも調べる必要はない。」

とにかく、浜田統介の言葉はいつもそんな調子だった。

何も聞き出せず、海野桜は失望した心を抱えたまま相良剛と一緒に帰るしかなかった。

帰り道で、相良剛は彼女を慰めた。「桜、祖父のことをあまり心配しないで。私が人に頼んで面倒を見てもらうから、中で何も問題ないはずだよ。」

海野桜は感謝の気持ちでいっぱいだった。「ありがとう、相良兄...」

少し躊躇してから、彼女はまた尋ねた。「もし祖父が本当に有罪になったら、どのくらいの刑になると思う?」

相良剛は黙って考えてから言った。「この事件は小さくないし、罪状も軽くない。祖父は功労者だけど、でも分かるだろう、法の前では皆平等だからね。だから、おそらく...終身刑になるかもしれない。」

海野桜は突然目を見開いた。「何ですって?!」

「終身刑?」海野桜は首を振り、顔色が青ざめた。「そんなはずない、祖父はもう80歳を超えているのに、死ぬまで刑務所に入れられるの?!」

相良剛も重い気持ちだった。「桜、落ち着いて、これは私の推測だけだよ。具体的にどうなるかは、判決が出てからじゃないと分からない。」

海野桜は胸を押さえながら苦しそうに言った。「そんなに長くなくても、たとえ三年か五年でも、祖父は耐えられないわ。あの年齢で、もし中で何か起きたら...」

海野桜はそれ以上考えることができなかった。

祖父がいなくなれば、彼女には親族が誰もいなくなる。

祖父が彼女の元を去ることを考えると、海野桜は恐ろしくてたまらなかった。

しかし、強大な法の前では、何も持っていない彼女には、どうすることもできなかった。

彼女どころか、相良剛にもどうすることもできない...

本当に東山裕に頼むしかないのだろうか?

彼らは祖父を助けてくれるだろうか?