第293章 君の後ろに立つ

やはり浜田統介は浜田家の大黒柱だから、彼がいなくては困る。

彼女も信じていた。おじいちゃんがいなくなれば、彼らはきっと彼女の生死なんて気にもかけないだろう。

もしかしたら家から追い出されるかもしれない。

彼らの言うことを聞かずに、あらゆる手段を尽くしておじいちゃんを救い出そうとしたのだから。

前世でもそうだった。おじいちゃんが亡くなった後、彼らは彼女の生死を気にかけることもなく、一度も刑務所に面会に来なかった……

だからこの世界で、彼女に一番優しい人は、おじいちゃんだけなのだ。

彼らに言われなくても、おじいちゃんを救い出す方法を考えるつもりだ!

でも、どうやっておじいちゃんを救い出せばいいのだろう?

……

海野桜が途方に暮れていたその時、相良剛が戻ってきた!

彼は海野桜が数日前に送ったメッセージを見て、帰ってくるなり彼女を探しに来たのだ。