第317章 父よ、私は不孝者です

彼の心は読みにくく、誰も彼が何を考えているのか分からなかった。

しかし父親である東山秀造は、一目で彼が決心を変える気など全くないことを見抜いていた。

彼と鴻野美鈴も何度も説得したが、彼は聞く耳を持たなかった。

今や一族全員が説得しても、彼はまだ聞き入れない……

東山秀造はもう我慢できず、激しく机を叩いた!

「東山裕、聞くぞ、お前は本当にこんな不道理な、皆から見放される様なことをするつもりか?!」

彼の突然の怒鳴り声に、全員が凍りついた。

海野桜のまぶたもピクリと動いた。

全員が東山裕を見つめ、彼の答えを待っていた。

全員が緊張し、無言の圧力をかけていた……

東山裕はゆっくりと目を上げ、父親と真っ直ぐに見つめ合い、そして、断固とした声で一言を吐き出した:「はい——」