第340章 光は二度と差さない……

でも、どこで見たことがあるのだろう?

海野桜は一生懸命考えていたが、突然めまいがして、体も力が抜けてしまった。

頭を振って意識を保とうとしたが、全く効果がなかった。

なぜ急にこんな状態に?

海野桜は目の前の飲み物のカップを見て、はっと気づいた。薬を盛られたのだ!

「おじいちゃん……」海野桜は不安になりながらテーブルに手をついたが、めまいには勝てず、突然意識を失ってしまった。

完全に意識を失う前、おじいさんの声が聞こえた:「桜、おじいちゃんを責めないでくれ。このままじゃ君は行かないだろうから。信子は君のいとこだ。彼女の父親と君のお母さんは兄妹で、彼らがちゃんと君の面倒を見てくれる……」

海野桜は首を振って、行きたくないと言いたかった。

しかし、もう反対する機会すらなかった……