翌日、ダニエルはリジーに会うためにJCクロージングに向かった。受付では、彼の遊び人としての過去が災いして苦労していた。受付嬢に中に入れてもらうのは簡単ではなかった。
「こんにちは、ダニエル・ルートと申します。エリザベス・ジェームズにお会いしたいのですが」と、受付嬢の前に立って頼んだ。
受付嬢は来客リストを確認したが、彼の名前らしきものは見当たらなかったので尋ねた。
「業務でしょうか、それともプライベートでしょうか?」
「プライベートです」とダニエルは答え、身を乗り出した。受付嬢は彼との距離の近さに頬を赤らめたが、プロフェッショナルに対応した。
「申し訳ありませんが、彼女は大変忙しいのです」
「ビジネスです」とダニエルは自分の間違いに気付いて、すぐに立場を変えた。プライベートな理由だと、リジーが忙しければ時間を割いてもらえないことは明らかだった。これで終わりだと思ったが、受付嬢はさらに尋ねた。