【矢崎粟たちは山に何をしに行ったの?】
【剛士を探しに行ったんでしょう。】
【矢崎粟はなんて無謀なんだろう。土地勘もないのに急いで山に入って、もし遭難したら村人に迷惑をかけることになる。子供が一人いなくなって皆が心配しているのに、彼女たちはこうやって余計な混乱を招いているだけ!】
【この矢崎粟のことは前から気に入らなかった。うちの美緒があんなにいい子なのに虐めて、今こんな愚かな迷惑行為をするのも当然ね。】
【そうよ、この人は有名になりたくて頭がおかしくなったんじゃない?】
【目立ちたがり屋よ。】
......
矢崎粟のこの行動に多くのネットユーザーが首を傾げた。
その中でも矢野常と矢崎若菜のファンたちは、矢崎粟への新たな皮肉の波を巻き起こした。
「だめだ、跡が見えなくなった」小島一馬は矢崎粟の前を歩きながら、野草の上の踏み跡を注意深く探した。
矢崎粟は焦った表情で周りを見回したが、どこも生い茂った野草ばかりで、さっきのような明確な痕跡は見つからなかった。
矢崎粟は少し迷った後、決心を固めた:「私には剛士を見つける方法がある」
矢崎粟はそう言うと屈んで、枯れ枝を数本と大きさの似た石を数個拾い上げた。
「何をするつもり?」
小島一馬は不思議そうに矢崎粟を見つめ、彼女が地面から拾った枯れ枝と石を規則正しく並べる様子を見守った。まるで何か古い儀式を行っているかのようだった。
矢崎粟は答えず、代わりに目を閉じた。
カメラマンは第六感で、躊躇なくレンズを矢崎粟が地面に並べた枯れ枝と石に向けた。
【呆れる。巫女みたいな格好で何をしているの?】
【笑える。矢崎粟は自分の愚かさがバレたから、慌てて取り繕っているの?】
【小島一馬もなんで彼女についていくの?危険に遭ったらどうするの?】
【私が言ったでしょう、小島一馬はこんな人と一緒にいちゃダメだって。今こんな危険な場所に入って、もっと奥に行ったら事故になるわよ!料理を作れたからって何?彼女がいなくても私たちの小島一馬は飢え死にしないわ!彼女についていくから危険なことになるのよ!】
【最初は料理ができるって聞いて、小島一馬を任せられると安心したけど、今見るとそれは間違いだったわ!矢崎粟は無鉄砲な人よ!】