174 チーム

「社長、私たち一位を取りました!」山田勝は笑顔で札束を持って個室に飛び込んできた。

矢崎粟はそれを聞いてペンを置き、痛む手首をさすりながら言った。「おめでとう!」

小島一馬は彼女に水を渡しながら近づいてきた。「お疲れ様。伊藤卓たちへの賞金を除いて、こちらには1万3千余り残っているけど、このお金で何をしようか?」

「みんな一日中疲れているから、外で美味しいものを食べて、その後温泉にでも入ってゆっくりリラックスしましょう」と矢崎粟は言った。

「異議なし!社長の言うことには何でも賛成です!」山田勝は笑顔で矢崎粟を見つめた。

これからの予定を決めた後、小島一馬はテーブルの上の紙とペンを片付け、矢崎粟を押して外へ向かった。「推論のことは急がなくていい、まずは食事に行こう」

矢崎粟は彼の行動に笑みを浮かべた。「うん」

「粟」

矢野常はずっと個室で待っていた。矢崎粟に会いたかったのだが、彼女は彼を見向きもせずにネットカフェを出て行った。

矢野常は、自分に冷たい態度を取りながらも小島一馬とは和やかに話す矢崎粟を見て、心の中で不満が募っていった。

彼が追いかけようとした時、ずっと彼の傍にいた伊藤卓が彼を引き止めた。

伊藤卓は少し冷たい口調で言った。「矢崎粟さんを尊重してください。彼女が嫌がることはしないでください」

「私は」矢野常は反論しようとしたが、どう反論すればいいのか分からず、最後にはただ「ありがとうございます、卓さん」と言うしかなかった。

伊藤卓は彼の肩を叩いて言った。「行こう、食事に」

矢崎粟たち三人は食事を済ませた後、温泉ホテルを見つけて宿泊の問題を解決し、矢崎粟は温泉に浸かりながら推論を続けた。

1時間後、矢崎粟はペンを置き、嬉しそうに言った。「推論できました!」

「!!!」山田勝は目を見開いて泳いでき、興奮して口を開いた。「社長すごい!早く弟子の私に教えてください!」

矢崎粟は小島一馬に目配せをし、小島一馬はすぐに林監督に電話をかけて交渉し、撮影スタッフに撮影を一時停止させることに成功した。