247 排斥

矢野常も前に出て、「三男、もう黙れよ!この件は明らかに矢崎家の非だ。強情を張るな。まだ分からないなら、お前の知能を疑わざるを得ないぞ」

小島一馬は冷笑して言った。「こいつは頭がおかしいんだよ。今まで発表した曲は誰が書いてくれたのか知らないが、矢崎家の人材育成は見事だな」あんな愚か者の矢崎若菜でさえ、大スターに仕立て上げられるとは。

事実がこれほど明白なのに、まだ矢崎粟と矢崎美緒の仲直りにこだわるなんて、正常な人間の発想じゃない。

矢野常が付け加えた。「今日は矢崎若菜とは同じグループになりたくない。長く一緒にいると、私まで馬鹿になりそうだ」

田中凛もすぐに言った。「私も彼と一緒はいやです!」

森田輝も急いで言った。「私もです。矢崎若菜とは同じグループになりたくありません。バカがうつりそうで」

矢崎若菜は怒って叫んだ。「なんで僕を仲間外れにするんだ?僕は君たちに何もしていないじゃないか!」

彼は激怒していた。

小島一馬は笑って言った。「そうだよ、僕らは君を仲間外れにしているんだ。どうせ同じ番組なんだから、君から積極的に僕らと仲良くなればいいじゃないか。君は人に積極的に問題を解決させるのが好きなんだろう?今度は君が積極的になる番だよ」

彼は矢崎若菜の言葉を突き返した。

矢崎若菜がそれらの事は大したことないと思うなら、彼から積極的に仲直りすればいい。

矢崎粟は無造作に言った。「この人は体力はないくせに、頭の方はシンプルだね。付き合う価値なんてない。みんなの選択は正しいよ」

この時、矢崎若菜はまさか二人が生放送でこんな事を言うとは思ってもみなかった。

矢崎若菜はその場で固まり、どう反論していいか分からなかった。

現場は気まずい雰囲気に包まれた。

小島一馬は冷たい表情で矢崎若菜の後ろにいる矢崎美緒を見て、声を張り上げた。「矢崎美緒、矢崎若菜がここまであなたのために立ち上がってくれたのに、彼のために一言も言わないの?あなたは彼の大切な妹なんでしょう!」

最後の一言には嘲りが込められていた。

矢崎美緒は拳を握りしめ、少し俯いて、顔色は蒼白だった。

録音が流されて以来、彼女は心の中で矢崎若菜を恨んでいた。何も問題がないのに事を荒立てるなんて。

今や状況は制御不能になり、彼女まで非難されている。

同時に、矢崎美緒は矢崎政氏を少し恨んでいた。