232 符紙が盗まれる

「じゃあ、矢崎粟を探しに行ったのは、矢崎若菜のために符紙を取りに行ったの?」と矢野常は推測した。

矢崎弘は嘲笑うように笑った。「まさか!矢崎粟が旅行に出かける前に、新しい符紙をくれたんだ。ずっと身につけていたんだよ。矢崎美緒に運気を吸い取られるのが怖かったからね。でも今日、家に荷物を取りに帰ったら、矢崎若菜に目をつけられてしまった。」

「彼は君の符紙が欲しかったの?」と矢野常は躊躇いながら尋ねた。

矢崎弘は頷いた。「彼は私にしつこく、不運を解決する方法を考えてくれと言ってきた。私が無視していたら、荷物をまとめている時に、私が持っていた符紙を見つけて、一気に奪い取ってしまったんだ。今も返してくれていない。」

矢崎若菜が符紙を奪った後、矢崎弘は必死に電話をかけたが、相手は全く出なかった。しばらく待ってようやく、一通のメッセージが届いた。