「私の話し方はこうなの、変えられないわ。私の言い方が気に入らないなら、あなたの大切な妹の美緒のところに行けばいいじゃない。彼女は優しく話すから」矢崎政氏はそう言い捨てると、頭を下げておやつを食べ始め、もう矢崎若菜に構わなかった。
ただ願うのは、矢崎若菜が不運に見舞われた時に、兄弟たちに泣きつかないでほしいということだった。
矢崎若菜はその様子を見て、頭を背けて冷たく鼻を鳴らし、矢崎政氏と話す気はなくなった。
彼は藤田川の方を向いて、「藤田大師、バラエティ番組が終わってから、また不運を解消していただけませんか?」と尋ねた。
「それは私のスケジュール次第ですね。時間が取れるかどうかわかりません」と藤田川は答えた。
元々矢崎若菜の不運を解消するのも、縁があってのことだったのに、矢崎美緒に騙されてしまった。