325 厚かましい

矢崎政氏は心の内を、一気に全て吐き出した。

配信を見ている視聴者がどう思おうと気にせず、誰かに非難されることも恐れなかった。今はただ、すっきりと言いたいことを言いたかった。

言い終えると、矢崎政氏は心が軽くなったように感じ、胸に溜まっていた息も吐き出せた。

彼には本当に理解できなかった。矢崎美緒の厚かましさがどうしてここまでなのか。

矢崎若菜をこれほど酷い目に遭わせておきながら、よくも病院に三番目の兄に会いに来られるものだ。しかも、誤解されているなどと言い訳までする。

矢崎政氏はもう決心がついていた。たとえ矢崎美緒がどれほど惨めな演技をしようと、もう同情はしない。

その時、大洋の向こう側のある島で。

配信を見ていた矢崎泰は思わず四番目の弟に拍手を送った。「しばらく会わないうちに、四番目の弁が立つようになったな。本当に話が上手くなった。」

矢崎政氏の一連の言葉に、矢崎泰は何度もうなずいた。

矢崎弘も興奮して机を叩きながら言った。「四番目の言うことは本当にいい。俺が言いたかったことも全部言ってくれた!」

もし彼がその場にいたら、矢崎美緒を叱りつけていただろう。

そうでもしなければ、矢崎美緒は泣きさえすれば兄たちが無条件で許してくれると思い込むだろう。

画面の中で、矢崎政氏は嫌そうな表情で腕を組んで言った。「もう泣くのやめてくれないか?ここは病院だぞ。病室の前で泣いていたら、通りがかりの人に通夜でも始まったと思われるぞ!縁起でもない!」

これは本当に縁起が悪かった。

病室に入る前、医師は矢崎政氏に、この手術に生命の危険はなく、ただの小手術だと告げていた。

だからこそ、矢崎政氏は安心して「通夜」という言葉を口にできたのだ。

そうでなければ、ここで矢崎美緒と言い争う気にもならず、すぐに箒で追い払っていただろう。

矢崎美緒は驚いて口を押さえ、目には苦々しさが満ちていた。

矢崎政氏の言葉は再び彼女を震撼させた。

矢崎美緒は少し怒り出し、悔しそうに言った。「四番目のお兄さん、私たちは小さい頃から一緒に育ったじゃない。昔、あなたが悪さをした時、私が代わりに責任を取ったこともあったでしょう。これまでの年月、どうしてこんなに冷たくなれるの?私たちが過ごしてきた時間を、全部忘れてしまったの?」