325 厚かましい

矢崎政氏は心の内を、一気に全て吐き出した。

配信を見ている視聴者がどう思おうと気にせず、誰かに非難されることも恐れなかった。今はただ、すっきりと言いたいことを言いたかった。

言い終えると、矢崎政氏は心が軽くなったように感じ、胸に溜まっていた息も吐き出せた。

彼には本当に理解できなかった。矢崎美緒の厚かましさがどうしてここまでなのか。

矢崎若菜をこれほど酷い目に遭わせておきながら、よくも病院に三番目の兄に会いに来られるものだ。しかも、誤解されているなどと言い訳までする。

矢崎政氏はもう決心がついていた。たとえ矢崎美緒がどれほど惨めな演技をしようと、もう同情はしない。

その時、大洋の向こう側のある島で。

配信を見ていた矢崎泰は思わず四番目の弟に拍手を送った。「しばらく会わないうちに、四番目の弁が立つようになったな。本当に話が上手くなった。」