341 モラルハラスメント

小林美登里は眉をひそめ、不満げに言った。「三男の怪我は矢崎粟が馬を誤って操縦したせいです。彼女には直接の責任があるのだから、賠償すべきではないですか?」

彼女は矢崎粟にお金を要求しているわけではなく、ただ法器を借りて使いたいだけなのに、何が不適切なのでしょうか?

夏目蓮は不賛成な表情で言った。「あなたも見ていたはずです。この一件は全て矢崎美緒が事を荒立てただけで、粟とは何の関係もありません。彼女には責任はないのです。」

彼女から見れば、この義理の娘の頭はますます混乱しているようだった。

どうして全ての責任を矢崎粟一人に押し付けるのか?

小林美登里は姑に反論され、心中イライラしながら言った。「私も三男の怪我が心配なんです。このままでは、怪我が治るどころか、命さえ危ないかもしれません。矢崎粟から法器を借りるだけなのに、なぜ彼女は協力できないのですか?」