矢崎粟は、この法則を利用して矢崎美緒の運気を減らすことを決意した。
鳥取城。
薄暗い小部屋の中。
矢崎美緒は部屋に閉じ込められ、周りは真っ暗だった。
部屋には黄ばんだ電灯が一つあり、それが唯一の光源で、その下にはボロボロのベッドがあった。
ベッドの向かい側には、小さなトイレがあった。
トイレからは吐き気を催すような異臭が漂っていた。
矢崎美緒は髪を垂らしたまま、無力に俯いていた。
彼女はすでに一晩中閉じ込められており、この一晩の苦痛で恐怖に震えていたが、なんとか耐え抜いた。
矢崎美緒は電灯の下で、自分の腕が一段階黒くなっているのに気づいた。
慌ててズボンをまくり上げ、自分の足を確認した。
案の定、足も一段階黒くなっており、まるでベッドの布団と同じ色だった。
矢崎美緒は悲鳴を上げた。