427 25年前の謀略

老人は陰険で不気味な笑みを浮かべながら、片手で川上夕子の首を掴み、もう片方の手を彼女の頭に置いていた。

運気を吸収し始めてから、体内の呪術が効果を発揮し、自動的に運気を寿命へと変換していった。

老人はどんどん若返り、白髪も黒髪へと変わっていった。

しわだらけだった顔もなめらかで引き締まったものになった。

五分後、川上夕子の体に残っていた運気は完全に吸い取られ、彼女はミイラのように、虚ろな目で空を見つめていた。

生きている気配は全くなかった。

胸が上下し、呼吸があるのを確認できなければ、矢崎美緒は彼女が死んでいると思ったことだろう。

老人は川上夕子を地面に投げ捨て、ポケットからハンカチを取り出して手を拭うと、不気味な視線を矢崎美緒に向けた。

彼は矢崎美緒の恐怖に満ちた表情を楽しむように、口角を上げて微笑んだ。