510 連絡を断つ

小林瑞貴は気分を害し、声を荒げて言った。「いとこ、今は電話もできないの?」

矢崎弘は嘲笑うように笑った。「お前が矢崎美緒と付き合うなら、もう俺とは連絡を取るな、分かったか?」

小林瑞貴は躊躇いながら尋ねた。「何か知ってるの?私も矢崎美緒が変だと気付いたんだけど、時間作って話し合わない?」

矢崎弘は少し考えて、「いいよ、じゃあ場所を送ってくれ」

森田廣は横で全てを聞いていた。駐車場を出ながら、「矢野常の家に行こう。きっと家にいるはずだ」

彼は矢野常が何か知っているに違いないと思った。

小林瑞貴は頷いた。「そうだね、四人で集まるのもいいかもしれない。疎遠になるのも嫌だし」

二人は車で矢野家へ向かった。

矢野常はリビングに立っており、二人を見ると冷淡な態度で「何しに来たんだ?」と言った。