558 誰が嘘をついているのか

小林美登里は心の中で矢崎粟を激しく罵った。

矢崎粟がいなければ、家族も彼女にこんなに冷たい態度を取ることはなかったはずだ。

小林美登里は冷たい表情で、辛辣に言った。「矢崎粟、六ヶ月以上生きられないって言ったのはあなたでしょう?あなたの嘘よ!もし甥に何かあったら、それはあなたが呪ったせいよ」

矢崎美緒が紹介した呪術師と矢崎粟の間では、彼女はその呪術師を信じていた。

その人は正統な呪術師で、年齢も経験も豊富で、矢崎粟のような若い玄学師とは比べものにならない。

彼女は少し考えてから、反問した。「あの人は私の呪虫を移すことができるんだから、きっとあなたより実力があるはず。あなたに本当に実力があるなら、なぜこの呪いの毒を直接解けないの?」

矢崎粟は少し笑って言った。「分かったわ。あなたは自分に呪虫を移すことに害がないと自分に言い聞かせることで、甥を害することに罪悪感を感じないようにしているのね」