森田廣は少し笑って、「彼らが信用できないと言ったら、これからの話を聞けなくなるのかな?」
「はい」矢崎粟は頷いた。「信用できないなら、この二人には外で待っていてもらって、話が終わってから入ってきてもらうことになります」
森田廣の笑みはさらに深くなった。
矢崎政氏と矢野常は焦って、森田廣の方を見た。部屋の外に追い出されたくなかった。
せっかく来たのだから、矢崎粟が何を話すのか知りたかった。
森田廣は意図的に二人をしばらく焦らせてから、こう言った。「この二人とは長い付き合いで、関係も悪くない。信用できるはずだから、ここに残してもいいだろう」
「信用できるはずって何だよ?」矢崎政氏は怒って尋ねた。
森田廣が警告するような目つきで彼を見ると、矢崎政氏はすぐに口元でチャックを閉める仕草をして、もう話さないことを示した。