ブラックリスト入り

澤田霞は小林美登里がまだ分かっていないのを見て、携帯電話を投げ出したくなるほど腹が立った。「あなたを支持する?私が老いぼれでもない限り、あなたを支持するわけないわ。矢崎美緒と仲良く暮らしなさい。もう電話してこないで。それと、早く離婚しなさい。矢崎正宗の人生を無駄にしないで」

そう言って、彼女は電話を切った。

彼女は携帯電話を小林哲に渡し、「哲、叔母さんをブロックしてちょうだい」と言った。

先ほど、娘から電話が来ることを予想して、わざと小林哲にブロックを解除させていたのだ。

今、電話を終えて、もう二度と娘と連絡を取りたくないと思った。

こんな娘がいては、寿命が五十年縮むに違いない。

小林哲は携帯電話を受け取り、手際よくブロックをかけ、ちょうど小林美登里からかかってきた電話を遮断した。