山本風尾は慌てて説明した。「この銃は私たちの里から漏れ出たものではありません。他の部族が研究して作ったと聞いています。」
彼は緊張した表情で、皆に疑われることを恐れていた。
矢崎粟は微笑んで、「もちろん工匠の里を信じていますよ。安心してください。この武器は玄学管理所から流出したものかもしれません。」
実際、銃の製造自体は難しくない。
しかし、弾丸は特殊な材料で作られており、霊石をエネルギー源としているため、銃を買い戻しても弾丸がなければ使用できない。
そう考えると、矢崎粟は興味を持ち始めた。
彼女は小島一馬を見て、「可能であれば、この銃を私のために入札してください。内部構造を見てみたいんです。」
「はい。」小島一馬はすぐに頷き、カタログで銃の番号を探した。
山本風尾は矢崎粟に近づき、尋ねた。「矢崎大師、工匠の里では宴席を用意しております。オークション終了後、お三方に里で食事をしていただきたいのですが、これは私たちの心からのおもてなしです。どうかお断りにならないでください。」