矢崎美緒はその刃物の鋭さを感じ、背筋が凍り、言葉を失った。
彼女は恐怖で足がすくみ、地面に座り込んでしまった。
老婆は前に進み出て、手で軽く矢崎美緒の顔を撫で、にこやかに言った。「こうしましょう。あなたに一つ話があります。前にここで強情を張った女の子は、私たちに殺されて、その死体は花壇で肥料になっているのよ」
矢崎美緒は氷の穴に落ちたかのように、全身が震えが止まらなかった。
彼女の運が悪すぎた。
何気なく入った場所で、どうしてこんな脅しを受けることになったのか。
老婆は彼女の表情を楽しむように、ゆっくりと言った。「十二万円、これが私たちの最低ラインよ。これ以上売る気がないなら、話し合いは終わりだわ」
矢崎美緒は青ざめた顔で、小さく頷いた。「分かりました。じゃあ十二万円で。でも今すぐに私のカードに振り込んでください。振込を確認させてください」