矢崎政氏は少し考えて、「もう一度、あなたの体の反応について詳しく教えてください」と言った。
小林博はもう一度説明し、今回は吉野柔に対する嫌悪感についても話した。
「あなたの状況は森田廣とは少し違いますね。彼は恋愛脳になってしまいましたが、あなたは生理的に矢崎美緒にしか反応しないんですね」
矢崎政氏は急いで言った。「小林さん、あなたは矢野寿おじさんと同じ状況です。矢野寿おじさんも澤蘭子にしか反応せず、最終的に彼女と結婚して、何年も太監(性的不能)のような状態でした」
彼は小林博をとても同情した。
幸い吉野柔はすでに妊娠しているので、少なくとも子供は残せる。
小林博は怒りで拳を強く握りしめた。「矢崎美緒を許さない!」
彼は本当に怒り死にしそうだった。
自分はすでに十分注意していたと思っていたのに、それでも罠にはまってしまうとは。
矢崎政氏は頭を振り、ため息をついて言った。「前に小林瑞貴さんがあなたは災難に遭うと言っていました。彼はあなたに忠告したのに、聞かなかった。どうしても矢崎美緒と関わりを持とうとして、これでいい目を見たでしょう?」
小林博はさらに怒った。「もういい、もう言わないでくれ。ただでさえ気分が悪いんだ」
彼は今、誰かを殴りたい気分だった。
矢崎政氏はうなずいた。「じゃあ、ゆっくり悩んでいてください。私はもう付き合いきれません。寝不足を解消しに行きます」
小林博は急いで言った。「いや、いや、待って。助けてくれよ。今、呪術にかかっているんだ。矢崎粟に連絡してくれないか。この邪術を解きたいんだ」
知り合いの中で、彼が最も信頼しているのは矢崎粟だった。
矢崎政氏はすぐに言った。「それは手伝えません。前回、粟が森田廣の呪いを解いた後、私たちとはもう関わらないと言っていました。何かあっても彼女を頼るなと」
彼は小林博のために粟を怒らせたくなかった。
言い終わると、彼は電話を切り、もう小林博に構わなかった。
矢崎政氏は頭から布団をかぶって寝続けた。
しかし、なかなか眠れず、スマホのグループチャットを開いて書いた。【小林博が矢崎美緒の呪術にかかった。以前の矢野寿おじさんと同じ反応で、一生太監になりそうだ】
二時間後、グループのほとんどのメンバーが起きていた。
矢崎弘:【プッ!ハハハハ……】