第120章 同類の人

杜霖は結局のところ黎少雲のことをよく知らなかった。この時の黎少雲は「御天鮮」のことを深く考えておらず、むしろ景雲昭から発せられる自信に満ちた雰囲気を感じ取っていた。

彼が景雲昭に会った数回は短い時間だったが、鮮明に記憶に残っていた。同年代の中でも、彼女のような落ち着きを持つ人は珍しかった。

以前、彼女が躊躇なく人を助け、女子学生の額から流れる血を気にも留めなかった時から、この女の子は並々ならぬ存在だと分かっていた。

彼は本来、物事に淡白な性格で、余計な事に首を突っ込むのを好まず、自分と関係のない人とは関わりたがらなかった。しかし、彼女のこの強い意志を見てからは、このような人は貴重だと感じ、もし助けることができ、知り合えるなら幸運だと思った。

だからこそ、景雲昭が御天鮮と協力できると言った時、彼は無意識のうちにそれを信じた。