第177章 反撃の第一戦

唐おじいさまはすぐに人を遣わして再度調査させ、項瑾は老人からの約束を得て、心が大分軽くなった。長年頭上に重くのしかかっていた憂いの半分が一瞬で晴れたように感じた。

「ありがとう、妹さん。安心して、私は必ず……」

「この役立たずめ!外で何をぐずぐずしているの!人一人引き止めることもできないなんて、何の役にも立たないわ。お腹が空いたわ、早く戻って来て私の食事を作りなさい!」項瑾の言葉が終わらないうちに、部屋の中から老婆の罵声が扉越しに聞こえてきた。

景雲昭は眉を上げ、項瑾が拳を固く握り締め、目に憎しみを爆発させているのを見つめた。

「私は先に入ります。甘伯父さん、あなたは……」項瑾は眉間の緊張を解き、今では几帳面で清潔な様子が見て取れた。

「お前の問題は誰かが解決してくれるようだから、この患者の世話は私はもうしないことにするよ」と甘松柏は直接言った。

この数日間は落ち着かない日々だった。本来は景雲昭を連れて来て勉強させるつもりだったのに、今回この老婆は以前よりも手に負えなかった。

しかし景雲昭の先ほどの態度を見ていると、明らかにその病気に対して自信があるようだった。その腕前は自分に劣らないではないか!

項瑾はこの件について人を引き止めることはせず、景雲昭と甘松柏を見送ると、一人で部屋に戻った。しばらくすると、部屋の中からの罵声が次々と聞こえてきたが、近所の人々は気にも留めなかった。毎日のことだったからだ。

ただし彼らは知らなかったが、今回の老婆の罵倒は項瑾が彼女を無視したことが原因だった。

彼女は腰が悪く、ひどい時は動くことができない。項瑾は帰宅するとすぐに戸締りをして自分の部屋に入り、老婆をソファーに放置したまま。食事も作らず、薬も以前のように煎じることもせず、まるで部屋に老婆など存在しないかのようだった。

これには老婆は死ぬほど腹を立てたが、数時間叫び続けても項瑾は反応を示さなかった。

携帯電話が手元になく、老婆は息子に電話することもできず、怒りのせいで体調は悪化する一方で、全く動けなくなり、全身が痒くなって、体のあちこちを掻き破ってしまった。

この時になって老婆は少し後悔した。項瑾を苦しめる方法は色々あったのに、まず自分の病気を治してからにすべきだった……