第201章 万能の力

景雲昭は普段甘家に来る時は新鮮な果物を持ってくるのが常だったが、今日はいつもと違って、甘堇辰と蘇楚が少し不思議に思っていたところ、彼女が取り出したのはお酒で、さらに首を傾げざるを得なかった。

甘旦那さんはお酒好きではなく、以前他人から贈られたものは至る所に積み上げられ、最後には仕方なく他人に譲り渡すことになり、とにかく、甘旦那さんは一目も見向きもしなかった。

今日のこの反応は、いつもと違う。

景雲昭の面子を立てているのだろうか?

蘇楚二人は同じことを考えていたが、甘旦那さんがお酒を受け取って少し口に含んだ後、次の瞬間には非常に驚いた様子を見せ、大きな手を叩いて言った。「いい酒だ!この酒は雑味がなく、以前飲んでいたものよりずっと上等だ。雲昭や、今日はこの老人と一緒に食事でもしていかないか、もう少しゆっくり味わってみたい……」