第200章 後継者あり

ある者は名声を失い、またある者は名を轟かせた。

景雲昭がまだ未成年であるため、以前ネットに流出した動画では、その凛とした顔にモザイクがかけられており、ネットユーザーたちは景雲昭の正体を知らなかったが、それでも彼らの好奇心を抑えることはできなかった。

近頃、美しい女の子は多いが、このような威厳に満ちた存在は稀有である。画面越しでさえ、その少女から放たれる冷気のような雰囲気が伝わってきて、一言一句に重みがあり、威圧感に満ちていて、まるでドラマよりも印象的だった。

景雲昭が現れた時、劉部長を蹴り飛ばしたシーンは、ネットユーザーたちの間で特に話題となった。

動画が広まって以来、甘家の親戚たちは困惑していた。いつの間に甘家に孫娘ができたのか全く分からなかったのだ!さらに重要なことに、この孫娘がこれほどまでの医学の才能を持っており、ベテランの医師たちを驚かせたことだった!

甘松柏は病院を去ることになった件で二日間憤懣やるかたなかったが、周りの人々が後継者が現れたことを祝福しに来ると、老人のわだかまりは全て消え去った。

「堇辰よ、雲昭からしっかり学ばなければならないぞ。どうしてもダメなら弟子入りしてもいい。我が家はそういったことにこだわらない。技を習得できるなら、年齢の上下なんて問題ではない……」甘旦那さんは孫を見るなり笑顔で言った。

甘堇辰は特別に祖父を慰めに帰宅したのに、入室早々、老人が説得を始めたため、たちまち顔を曇らせた。

景雲昭は自分より年下なのに、彼女を師匠として仰ぐなんて、これからどう人様に顔向けができるというのか?

一方、蘇楚は嬉しそうに頷き、他人の不幸を喜ぶような様子だった。

「おじいちゃん、僕は実の孫なのに……」甘堇辰は冷や汗を流しながら言った。

「実の孫又何だというんだ?雲昭の方がよっぽど分別があるぞ」甘旦那さんは軽く鼻を鳴らした。

今、彼が最も残念に思うことは、景雲昭が甘家の子供ではないということだった!容姿も良く才能もある、こんな逸材はどこにいるというのか?

そして彼は年を取っているが判断力は衰えておらず、雲昭という娘は彼を実の祖父のように慕っていた。あの日病院で彼女がいなければ、劉部長に怒り死にはしなくとも、今後の体調は大きく損なわれ、最も重要な名声も台無しになっていただろう!