景雲昭はその言葉を聞いて、軽く笑って「いいだろう」と言った。
「でも、私に大きく賭けさせるなら、お二人も何か賭けるべきじゃないですか?」と景雲昭は付け加えた。
皆も興奮し始めた。この数日間、彼らも密かに比べ合っていたが、みな少し控えめにしていた。底を見られることを恐れ、比べ合うというよりは探り合いといった具合だった。今のように、こんなに気勢を上げて賭けをするのは初めてのことだった。
「何を賭けさせたいの?景雲昭、はっきり言いなさい」と崔お姉さんが言った。
「私が勝ったら、あなたたち二人は製薬界から身を引いてもらう」と景雲昭は言い終わると、童彥に自分の部屋から用意していたものを持ってくるよう頼んだ。「一対二で不公平だと思うなら、この薬材を私の賭け金としましょう!」
そう言って、景雲昭は錦の箱を開けた。
皆が見ると、思わず息を飲んだ。
錦の箱の中には一本の人參が入っていた。人參の根は長く伸び、完璧な状態で、一目見ただけで野生種であり、しかも長年成長したものだとわかった。数百万円どころか、こだわりの強い人なら数千万円でも買うだろう代物だった。
景雲昭が今回取り出した人參は、以前徐さんに売ったものよりも良質だった。
今回の薬材会では、各自が一、二株の薬材を展示することになっていた。価格は問わず、成長具合と薬効だけを見る相互展示だった。もちろん、自分の名声と利益を高めるためでもあった。景雲昭は最初状況を知らず、徐さんの指示で直接この人參を選んだが、来てから薬材会の説明を聞いてようやく理解した。
そのため彼女は元々、薬材会の展示後にこの人參を徐さんに贈り、これまでの指導への感謝としようと考えていた。
景雲昭の人參が出されると、周りの人々は目を見開いて見入っていた。特に崔均と崔お姉さんはなおさらだった。
崔均はまだましで、人參が良いものだとは知っていたものの、人參についてそれほど詳しくなく、その価値を正確に把握できなかった。しかし崔お姉さんは分かっていた。分かっているからこそ今、目が赤くなり、心臓の鼓動も早くなっていた。
他の人々の中には既に後悔の色を見せる者もいた。一つの勝負に勝つだけでこんな良い人參が手に入るなら、彼らも必死になって景雲昭と勝負したはずだ!