今、人參を置いたところで、たとえ周りの年配者たちが満足していなくても、物が景雲昭の手中にないだけで十分だったので、その時は我慢するしかなかった。
そして次の瞬間、長老たちは試合の詳細について話し合い始めた。
景雲昭は大きな賭けに出て、孫顏は賢明さで知られているため、この試合はいくつかの異なる方式で区分されることになった。
この試合への敬意を表すため、特別に裏庭を整理し、会場を再計画した。短時間で、庭の雰囲気が一変し、中央にスペースを空け、審査員の特別席も設けられた。
審査員については九人おり、全員が薬会で徳望の高い人物たちだった。
崔家が関係しているため、当然審査員にはなれなかったが、紀家は審査員に含まれていた。
「紀さん、この二人の子供たちも大きくなってきましたね。私たちは将来、親戚になるかもしれませんよ!」試合開始前、崔お父さんは紀師匠の前に立って言った。
紀家は先祖代々宮廷御薬を務めていたため、紀の家族は生まれながらにして誇り高い性格を持っており、紀姍姍の父や兄弟も、そして彼女自身もそうだった。
紀お父さんも抜け目のない人物で、崔家の人々の意図が分からないはずがなかった。
要するに試合が始まる前に、彼らに立場を明確にするよう促しているだけだった。
そう考えると、紀お父さんも胸が詰まる思いだった。崔家とは確かに良好な関係にあったが、それは同業者としての同盟関係に過ぎず、子供の縁談となると、彼は本当に崔均を気に入れなかった。
崔均は確かにハンサムで優秀な学生で、薬の製造には精通していないものの、遺伝子があるため将来はそれほど悪くならないだろう。しかし、それでもよくない点があった。それは彼があまりにも軽薄すぎることだった。
この崔均は高慢で自負心が強く、人を見下し、それでいて策略に長けていた。
そして彼の娘は少し抜けているところがあり、もし将来崔均と一緒になったら、どんな酷い目に遭わされるか分からなかった。
娘は崔均を好きだが、崔均が彼女に対して少しの情も持っていないことに気付いていなかった。
普段は冷たい態度を取り、必要な時だけ頭を下げて甘い言葉を囁く。そんな男性を良い人だと思えるのは、彼の娘のような人だけだった。